2006年 12月 29日
ジョボグゾゴシ |
どうも、パン丼です。
タイトルはグロンギ語という言語で書いていて、『仮面ライダークウガ』に出てきた怪人たちが使っていた言語です。
日本語で「予告どおり」となるはずです・・・多分。(オイオイ)
そう、前回の予告どおり今日、オリジナルストーリーを載せることができました。
第二話 ゾフィーの犠牲
再び場面が移り、M78星雲にあるウルトラの国では―――
ウルトラの国にあるウルトラ警備隊指令本部。そこでは宇宙警備隊大隊長であるウルトラの父が指揮をとっていた。
彼はここ最近続く平和な日々が続いて欲しいと願っていた。
しかし、彼は不安を感じていた。長年の勘とでも言うべきか、彼には何か起こりそうな気がしてならなかった。
そんなことを思っていると、アストラが司令室に走りこんできて言った。
「ウルトラの父!怪獣墓場に正体不明なエネルギー反応がありました。」
怪獣墓場とはウルトラ警備隊が倒したり捕獲した怪獣や超獣や宇宙人が収容されているところである。
「何?監視員から連絡は?」
ウルトラの父は驚いて聞いた
「それが……先程から連絡が取れません。」
「あそこの奴らが開放されれば大変なことになる。アストラ。君はすぐに調査へ向かうんだ。」
ウルトラの父は先程よりも増して嫌な予感がした。
「分かりました!」
言うが早いか、アストラは駆け出して行った。
「思い過ごしであって欲しいものだ。」
ウルトラの父は一人そうつぶやいた。
不安を感じているのはウルトラの父だけではなかった。
怪獣墓場へと向かうアストラも、何かを感じていた。いや宇宙警備隊、それどころかウルトラの国の住人たちもうっすらと何か起こりそうな気がしていた。何か、自分たちにとって良くないことが・・・
一体何があったんだ。アストラはそう思いつつ怪獣墓場へと飛んだ。
しばらくして怪獣墓場が見えてくると―――
「何てことだ!」
監視員が無惨にも全員殺されていた。
その上収容されていた怪獣や超獣や宇宙人達のほとんどが消えていた。
「速く皆に伝えなければ!」
その時、アストラは気が動転していて気付いていなかった。
後ろから迫りくる黒い影に。
そして気付いた時には・・・
「・・・!? お、お前は!」
ウルトラの国では――
「ウルトラの父! アストラからのSOSサインです。」
空を見上げていたウルトラマンが叫んだ。
「何だと!? ウルトラ兄弟達よ。すぐに向かってくれ。」
わかりました。とウルトラマン、セブン、ジャック、エース、ゾフィーが怪獣墓場へと向かった。
「気をつけるのだぞ。」
ウルトラの父は兄弟達の後姿にそう呟いた。
「一体アストラに何があったんだ。」
怪獣墓場へと飛びつつセブンが言った。
「わからないが、良くないことであるのは確かだ。」
先頭を行くゾフィーが答えた。
「見えてきたぞ。」
とゾフィー。
怪獣墓場に着いた兄弟達は、その有様を見て愕然とした。
「か、怪獣墓場が・・・・・」
とウルトラマン。
「崩壊している。」
エースが後をつないだ。
「一体何があったんだ・・・」
兄弟達は辺りを見回して、アストラを探した。
「あそこだ!」
ジャックが遠くを指差さした。
そこには力なく宙を漂うアストラの姿があった。
「アストラ!!」
ウルトラ兄弟はアストラに飛び寄った。
「大丈夫か!何があったんだ!」
近くで見るとアストラはカラータイマーが鳴り、ボロボロでかなりの深手を負っていた。
「一体誰にやられた?」
ウルトラマンが尋ねた。
「そん・・なこ・・・と・・より、に・・・兄さん達・・・怪獣・・墓場の・・・奴らが・・・逃げ・・出した・・・は、早く・・・・捕まえなければ・・・」
アストラは力なく顔を上げて途切れ途切れに喋った。
「何だと?!まさか、そんなことが・・・」
ゾフィーはそう呟いた。
アストラのカラータイマーの点滅が早くなってきた。
「アストラ、もういい、喋るんじゃない。」
ウルトラの国へウルトラサインを送りながらセブンが言った。
「とりあえず光の国へ帰ろう。このままではアストラの命が危ない。」
他の兄弟達もそうしようと言ったので彼らはアストラを連れて帰ることにした。
「・・・?!」
ゾフィーが手で制止のサインをしながら急に止まった。
「ゾフィー兄さん、どうしたんです?」
エースが尋ねた。
「・・・気をつけろ。何かいるぞ。」
そうゾフィーが言った直後、不意に光線が飛んできた。
「な!」
ウルトラマンがすかさずウルトラバリヤーを張って光線を防いだ。
「誰だ!」
ウルトラ兄弟はアストラを庇いつつ戦闘体勢に入った。
「ふっふっふっふっふっふ・・・」
不意に何物かがウルトラ兄弟の前に躍り出た。
「き、貴様は・・・マグマ星人!!」
セブンが驚きの声を上げた。
「そう、俺はマグマ星人だ。お前達はここで死んでもらおう。」
そう言って口笛を吹いた。
それに合わせてどこからともなく怪獣が現れた。
「レッドギラスにブラックギラス。こいつらはレオが倒したはずでは・・・」
セブンが言うと、ウルトラマンが
「そいつらだけじゃない、ベムラーもアストロモンスもかつて我々が倒した奴等だ。」
と言った。
「じゃあやはり怪獣墓場から逃げ出した奴等か。」
「その通りだ。怪獣墓場から出しさえすれば復活させるなど俺達の力を持ってすれば造作もないことだ。」
マグマ星人が口の端を吊り上げつつ行った。
「俺達?つまり貴様だけじゃないって事か。」
ウルトラマンが言った。
「ちっ、喋りすぎたな。まあいい、お前達はここで死ぬからな。行け!!怪獣達よ」
マグマ星人の支持を受けて怪獣達が襲い掛かってきた。
「くっ!」
兄弟達が応戦しようとしたが、ゾフィーによって止められた。
こいつらは恐らく我々の足止めだ。とゾフィーは思った。
「ウルトラマン、セブン、ジャック、エース、お前達はアストラを連れてウルトラの国へ帰れ。」
「何ですって?何を言っているんですか、ゾフィー兄さん!」
「そうですよ!」
兄弟達は驚いて言った。
「何故です?」
とジャック。
「ここにいるのは怪獣墓場から逃げ出した奴等のほんの一握りに過ぎない。だからお前達はアストラを連れて帰った後、すぐに出動するんだ。ここにいる奴等は私に任せろ。」
ゾフィーはマグマ星人のバックに何がいるのか気になった。
怪獣墓場から怪獣達を解放するなんて只者じゃないからだ。
「しかしゾフィー兄さん!いくらゾフィー兄さんでもこの数では・・・」
エースはゾフィーを説得しようとしたが、ゾフィーは聞き入れる気はなかった。
「私を甘く見るな!早くしろ!これは宇宙警備隊隊長としての命令だ!」
「よし、ここはゾフィー兄さんに任せよう。」
「セブン兄さんまで!何を言っているんです!」
「エース、ゾフィー兄さんを信じろ。我々がここで手間取っている間にも全宇宙に危機が迫っているんだ。」
「・・・解りました。ここはゾフィー兄さんに任せます。」
エースは思い直してゾフィーにこの場を任すことにした。
「そうときたら早くウルトラの国へ帰ろう。」
ウルトラマンが言って行こうとしたが、ベムラーに行く手を阻まれた。
「おっと、逃がすわけにはいかない。」
マグマ星人が言った。
「くそっ」
ドゴォッ
ゾフィーがベムラーにタックルをかました。
「早く!行くんだ!私がこいつらをひきつける!!」
ゾフィーが叫び、ウルトラマン達は再びウルトラの国へと向かった。
「させるか!」
マグマ星人が怪獣達を使ってウルトラ兄弟の行く手を阻もうとした。
「お前達の相手は私だ!」
ゾフィーが叫んでZ光線を放った。
「ぐあぁっ!!」
Z光線はマグマ星人に直撃した。
「く・・・よくもやってくれたな。そんなに死にてぇならお前から消してやる!!」
「貴様らごときにやられる私ではない!!」
ゾフィーが叫んだ。
ピイィィィィィ~~~~
マグマ星人が再び口笛を吹くと、さらに大勢の怪獣達が現れた。
「この数相手だとどうかな?」
マグマ星人が言った。
「・・・・・・」
ゾフィーは何も言わなかった。
行け!!怪獣ども!という叫び声と共に怪獣達がいっせいにゾフィーに襲い掛かった。
「本当にゾフィー兄さんだけで大丈夫だったんですか?」
エースがセブンに問いかけた。
「大丈夫だ。ゾフィー兄さんを信じるんだ。」
「そうだ、ゾフィー兄さんの実力は我々兄弟1だ。何も心配することはない。心配すべきはアストラだ。」
ウルトラマンもエースに言った。
でも・・・とエースは振り向いた。
「!? アレを見てください!」
兄弟達が振り向き、エースの視線を追った。
宇宙の遥か彼方が光っていた。
「爆発だ。」
それもかなり大規模な。とジャックが言った。
「あそこはゾフィー兄さんが戦っていたあたりだ。」
セブンが言った。
「助けに行かなくては!!」
エースが行きかけたが、ウルトラマンがそれを止めた。
「待て!宇宙警備隊隊長であるゾフィー兄さんの命令に背く気か!」
「命令が何です!!ゾフィー兄さんが危険なのかもしれないのに!」
エースがウルトラマンの制止を振りほどこうとした。
「僕は・・・大丈夫です。早・・・く・・ゾフィー兄さんの・・・・所へ」
アストラが言った。
「何を言っている。君を置いて行くことはできない。我々は君をウルトラの国へ連れて行くことが今の任務だ。君を死なせるわけには行かない。」
セブンが言った。
「そうだ、ゾフィー兄さんを助けに行きたいのは分かるが今は全宇宙に危険が迫っている。」
ジャックが言った。
「ゾフィー兄さんはあんな奴らにやられるほどヤワじゃない。」
だから早く光の国へ行くんだ。とエースを諭した。
「・・・そうですよね。ゾフィー兄さんなら大丈夫ですよね」
そうしてウルトラ兄弟はウルトラの国へ帰っていった。
第二話 ゾフィーの犠牲 終
はい、長かったですね。ええ長いです。
これで苦労したのは、ウルトラ兄弟達の口調ですね。
あんまり汚い言葉遣いも良くないし、それから書いているうちに特定の人だけ喋ってるなんてこともありましたから。
ま、僕の小説なんで、彼らにかってな性格をつけても良いんですが、それはどうも気が引ける。ということでなんとも微妙な人たちになってしまいました(汗)
この話の目玉はなんと言ってもゾフィー兄さんですね。
ウルトラ兄弟1の実力者としての設定が災いしたのか、敵怪獣の引き立て役ばっかりで劇中ではあまり良い所がありません。
なので僕なりにカッコイイゾフィーを描いたつもりです。
ちなみに小説の中に最近テレビでも聞いたような台詞があった気がするというのは置いといて下さい。
で、怪獣墓場ですが、僕の解釈としては宇宙警備隊が倒した(殺した)怪獣達や宇宙人達や超獣などの魂が集められた場所という事になっています。もちろん、殺さず捕獲というか逮捕みたいな形で入れられた奴らもいます。
ウルトラマン達が生き返れるように、怪獣や宇宙人たちもまた肉体を失っても魂があれば復活することができなくはない。
ということで怪獣墓場というものを創って、そこに魂を封印している。という感じでしょうか。
実際シーボーズは怪獣墓場から地球に来てしまって生きて活動していますし。
つまり怪獣墓場からでてしまうと生き返ってしまうということです。
ということで、僕の小説と呼ぶにはあまりにも(以下略)において、怪獣墓場とはそういう場所だという設定にしています。
今回も最後まで読んでくださった人、有難うございます。
ご意見ご感想などありましたら、コメントにてお願いします。
なお、この物語はフィクションであり実在する人物、団体、事件とは一切関係ありません。嘘っぱちです。
タイトルはグロンギ語という言語で書いていて、『仮面ライダークウガ』に出てきた怪人たちが使っていた言語です。
日本語で「予告どおり」となるはずです・・・多分。(オイオイ)
そう、前回の予告どおり今日、オリジナルストーリーを載せることができました。
第二話 ゾフィーの犠牲
再び場面が移り、M78星雲にあるウルトラの国では―――
ウルトラの国にあるウルトラ警備隊指令本部。そこでは宇宙警備隊大隊長であるウルトラの父が指揮をとっていた。
彼はここ最近続く平和な日々が続いて欲しいと願っていた。
しかし、彼は不安を感じていた。長年の勘とでも言うべきか、彼には何か起こりそうな気がしてならなかった。
そんなことを思っていると、アストラが司令室に走りこんできて言った。
「ウルトラの父!怪獣墓場に正体不明なエネルギー反応がありました。」
怪獣墓場とはウルトラ警備隊が倒したり捕獲した怪獣や超獣や宇宙人が収容されているところである。
「何?監視員から連絡は?」
ウルトラの父は驚いて聞いた
「それが……先程から連絡が取れません。」
「あそこの奴らが開放されれば大変なことになる。アストラ。君はすぐに調査へ向かうんだ。」
ウルトラの父は先程よりも増して嫌な予感がした。
「分かりました!」
言うが早いか、アストラは駆け出して行った。
「思い過ごしであって欲しいものだ。」
ウルトラの父は一人そうつぶやいた。
不安を感じているのはウルトラの父だけではなかった。
怪獣墓場へと向かうアストラも、何かを感じていた。いや宇宙警備隊、それどころかウルトラの国の住人たちもうっすらと何か起こりそうな気がしていた。何か、自分たちにとって良くないことが・・・
一体何があったんだ。アストラはそう思いつつ怪獣墓場へと飛んだ。
しばらくして怪獣墓場が見えてくると―――
「何てことだ!」
監視員が無惨にも全員殺されていた。
その上収容されていた怪獣や超獣や宇宙人達のほとんどが消えていた。
「速く皆に伝えなければ!」
その時、アストラは気が動転していて気付いていなかった。
後ろから迫りくる黒い影に。
そして気付いた時には・・・
「・・・!? お、お前は!」
ウルトラの国では――
「ウルトラの父! アストラからのSOSサインです。」
空を見上げていたウルトラマンが叫んだ。
「何だと!? ウルトラ兄弟達よ。すぐに向かってくれ。」
わかりました。とウルトラマン、セブン、ジャック、エース、ゾフィーが怪獣墓場へと向かった。
「気をつけるのだぞ。」
ウルトラの父は兄弟達の後姿にそう呟いた。
「一体アストラに何があったんだ。」
怪獣墓場へと飛びつつセブンが言った。
「わからないが、良くないことであるのは確かだ。」
先頭を行くゾフィーが答えた。
「見えてきたぞ。」
とゾフィー。
怪獣墓場に着いた兄弟達は、その有様を見て愕然とした。
「か、怪獣墓場が・・・・・」
とウルトラマン。
「崩壊している。」
エースが後をつないだ。
「一体何があったんだ・・・」
兄弟達は辺りを見回して、アストラを探した。
「あそこだ!」
ジャックが遠くを指差さした。
そこには力なく宙を漂うアストラの姿があった。
「アストラ!!」
ウルトラ兄弟はアストラに飛び寄った。
「大丈夫か!何があったんだ!」
近くで見るとアストラはカラータイマーが鳴り、ボロボロでかなりの深手を負っていた。
「一体誰にやられた?」
ウルトラマンが尋ねた。
「そん・・なこ・・・と・・より、に・・・兄さん達・・・怪獣・・墓場の・・・奴らが・・・逃げ・・出した・・・は、早く・・・・捕まえなければ・・・」
アストラは力なく顔を上げて途切れ途切れに喋った。
「何だと?!まさか、そんなことが・・・」
ゾフィーはそう呟いた。
アストラのカラータイマーの点滅が早くなってきた。
「アストラ、もういい、喋るんじゃない。」
ウルトラの国へウルトラサインを送りながらセブンが言った。
「とりあえず光の国へ帰ろう。このままではアストラの命が危ない。」
他の兄弟達もそうしようと言ったので彼らはアストラを連れて帰ることにした。
「・・・?!」
ゾフィーが手で制止のサインをしながら急に止まった。
「ゾフィー兄さん、どうしたんです?」
エースが尋ねた。
「・・・気をつけろ。何かいるぞ。」
そうゾフィーが言った直後、不意に光線が飛んできた。
「な!」
ウルトラマンがすかさずウルトラバリヤーを張って光線を防いだ。
「誰だ!」
ウルトラ兄弟はアストラを庇いつつ戦闘体勢に入った。
「ふっふっふっふっふっふ・・・」
不意に何物かがウルトラ兄弟の前に躍り出た。
「き、貴様は・・・マグマ星人!!」
セブンが驚きの声を上げた。
「そう、俺はマグマ星人だ。お前達はここで死んでもらおう。」
そう言って口笛を吹いた。
それに合わせてどこからともなく怪獣が現れた。
「レッドギラスにブラックギラス。こいつらはレオが倒したはずでは・・・」
セブンが言うと、ウルトラマンが
「そいつらだけじゃない、ベムラーもアストロモンスもかつて我々が倒した奴等だ。」
と言った。
「じゃあやはり怪獣墓場から逃げ出した奴等か。」
「その通りだ。怪獣墓場から出しさえすれば復活させるなど俺達の力を持ってすれば造作もないことだ。」
マグマ星人が口の端を吊り上げつつ行った。
「俺達?つまり貴様だけじゃないって事か。」
ウルトラマンが言った。
「ちっ、喋りすぎたな。まあいい、お前達はここで死ぬからな。行け!!怪獣達よ」
マグマ星人の支持を受けて怪獣達が襲い掛かってきた。
「くっ!」
兄弟達が応戦しようとしたが、ゾフィーによって止められた。
こいつらは恐らく我々の足止めだ。とゾフィーは思った。
「ウルトラマン、セブン、ジャック、エース、お前達はアストラを連れてウルトラの国へ帰れ。」
「何ですって?何を言っているんですか、ゾフィー兄さん!」
「そうですよ!」
兄弟達は驚いて言った。
「何故です?」
とジャック。
「ここにいるのは怪獣墓場から逃げ出した奴等のほんの一握りに過ぎない。だからお前達はアストラを連れて帰った後、すぐに出動するんだ。ここにいる奴等は私に任せろ。」
ゾフィーはマグマ星人のバックに何がいるのか気になった。
怪獣墓場から怪獣達を解放するなんて只者じゃないからだ。
「しかしゾフィー兄さん!いくらゾフィー兄さんでもこの数では・・・」
エースはゾフィーを説得しようとしたが、ゾフィーは聞き入れる気はなかった。
「私を甘く見るな!早くしろ!これは宇宙警備隊隊長としての命令だ!」
「よし、ここはゾフィー兄さんに任せよう。」
「セブン兄さんまで!何を言っているんです!」
「エース、ゾフィー兄さんを信じろ。我々がここで手間取っている間にも全宇宙に危機が迫っているんだ。」
「・・・解りました。ここはゾフィー兄さんに任せます。」
エースは思い直してゾフィーにこの場を任すことにした。
「そうときたら早くウルトラの国へ帰ろう。」
ウルトラマンが言って行こうとしたが、ベムラーに行く手を阻まれた。
「おっと、逃がすわけにはいかない。」
マグマ星人が言った。
「くそっ」
ドゴォッ
ゾフィーがベムラーにタックルをかました。
「早く!行くんだ!私がこいつらをひきつける!!」
ゾフィーが叫び、ウルトラマン達は再びウルトラの国へと向かった。
「させるか!」
マグマ星人が怪獣達を使ってウルトラ兄弟の行く手を阻もうとした。
「お前達の相手は私だ!」
ゾフィーが叫んでZ光線を放った。
「ぐあぁっ!!」
Z光線はマグマ星人に直撃した。
「く・・・よくもやってくれたな。そんなに死にてぇならお前から消してやる!!」
「貴様らごときにやられる私ではない!!」
ゾフィーが叫んだ。
ピイィィィィィ~~~~
マグマ星人が再び口笛を吹くと、さらに大勢の怪獣達が現れた。
「この数相手だとどうかな?」
マグマ星人が言った。
「・・・・・・」
ゾフィーは何も言わなかった。
行け!!怪獣ども!という叫び声と共に怪獣達がいっせいにゾフィーに襲い掛かった。
「本当にゾフィー兄さんだけで大丈夫だったんですか?」
エースがセブンに問いかけた。
「大丈夫だ。ゾフィー兄さんを信じるんだ。」
「そうだ、ゾフィー兄さんの実力は我々兄弟1だ。何も心配することはない。心配すべきはアストラだ。」
ウルトラマンもエースに言った。
でも・・・とエースは振り向いた。
「!? アレを見てください!」
兄弟達が振り向き、エースの視線を追った。
宇宙の遥か彼方が光っていた。
「爆発だ。」
それもかなり大規模な。とジャックが言った。
「あそこはゾフィー兄さんが戦っていたあたりだ。」
セブンが言った。
「助けに行かなくては!!」
エースが行きかけたが、ウルトラマンがそれを止めた。
「待て!宇宙警備隊隊長であるゾフィー兄さんの命令に背く気か!」
「命令が何です!!ゾフィー兄さんが危険なのかもしれないのに!」
エースがウルトラマンの制止を振りほどこうとした。
「僕は・・・大丈夫です。早・・・く・・ゾフィー兄さんの・・・・所へ」
アストラが言った。
「何を言っている。君を置いて行くことはできない。我々は君をウルトラの国へ連れて行くことが今の任務だ。君を死なせるわけには行かない。」
セブンが言った。
「そうだ、ゾフィー兄さんを助けに行きたいのは分かるが今は全宇宙に危険が迫っている。」
ジャックが言った。
「ゾフィー兄さんはあんな奴らにやられるほどヤワじゃない。」
だから早く光の国へ行くんだ。とエースを諭した。
「・・・そうですよね。ゾフィー兄さんなら大丈夫ですよね」
そうしてウルトラ兄弟はウルトラの国へ帰っていった。
第二話 ゾフィーの犠牲 終
はい、長かったですね。ええ長いです。
これで苦労したのは、ウルトラ兄弟達の口調ですね。
あんまり汚い言葉遣いも良くないし、それから書いているうちに特定の人だけ喋ってるなんてこともありましたから。
ま、僕の小説なんで、彼らにかってな性格をつけても良いんですが、それはどうも気が引ける。ということでなんとも微妙な人たちになってしまいました(汗)
この話の目玉はなんと言ってもゾフィー兄さんですね。
ウルトラ兄弟1の実力者としての設定が災いしたのか、敵怪獣の引き立て役ばっかりで劇中ではあまり良い所がありません。
なので僕なりにカッコイイゾフィーを描いたつもりです。
ちなみに小説の中に最近テレビでも聞いたような台詞があった気がするというのは置いといて下さい。
で、怪獣墓場ですが、僕の解釈としては宇宙警備隊が倒した(殺した)怪獣達や宇宙人達や超獣などの魂が集められた場所という事になっています。もちろん、殺さず捕獲というか逮捕みたいな形で入れられた奴らもいます。
ウルトラマン達が生き返れるように、怪獣や宇宙人たちもまた肉体を失っても魂があれば復活することができなくはない。
ということで怪獣墓場というものを創って、そこに魂を封印している。という感じでしょうか。
実際シーボーズは怪獣墓場から地球に来てしまって生きて活動していますし。
つまり怪獣墓場からでてしまうと生き返ってしまうということです。
ということで、僕の小説と呼ぶにはあまりにも(以下略)において、怪獣墓場とはそういう場所だという設定にしています。
今回も最後まで読んでくださった人、有難うございます。
ご意見ご感想などありましたら、コメントにてお願いします。
なお、この物語はフィクションであり実在する人物、団体、事件とは一切関係ありません。嘘っぱちです。
by mymasuku
| 2006-12-29 15:51
| 二次創作っぽいの